2011年6月10日金曜日

なぜJICAが隠蔽体質だとよばれるのか?いちボランティアから見た側面

青年海外協力隊としての活動が始まってから1年半になる。
2009年12月に技術研修、2010年1月から65日の派遣前研修。
2010年3月から任国、ボリビアへ。

参加する前と参加した後というのは、JICAの見え方は変わってくる。
これは年齢によってもかなり違うのだが、30代よりも20代の方が、
その感じ方は強いようだ。憶測だが、30代というのは社会で色々
大人の事情というのを肌で経験しており、そういった免疫が無い
20代というのは「なぜだ!」と思う事が多々あるらしい。ただ、
30代は大人の事情に理解を示しすぎる一面があり、協力隊らしい何か
熱いものが感じられない場合がある。

さて、この長い隊員生活の中、様々な出来事があった。
その中でも未だに心に引っかかっている事を紹介したい。

ボリビアに来てから1年2ヶ月になるが、この間に5人のボランティアが
任期を短縮して日本へ帰っていった。この5人というのは、事務所から
聞いた話ではなく、自分で事務所を通さずに事実確認をした。また、
調整員も1人任期を短縮した。さすがに調整員に関しては、連絡があったが、
ボランティアに関しては皆無で、いつの間にか連絡網から消えるのである。

ボリビアJICA事務所に質問したら、任期短縮をしたボランティアに関しては、
たとえ任期短縮するボランティアが希望しても、事務所の方針により、
他のボランティアには連絡をしないそうだ。先ほど5人と書いたが、
ひょっとしたら私の知らない所で帰った隊員がもっといるのかもしれない。
5人の内1人だけは同じ施設内で働いていた人だったので、帰国前会う機会も
あったのだが、その他4人はいつ帰ったのかもわからない。

これは私の活動先の例でしかないのだが、活動先にも「一身上の都合により
日本に帰る」という以外は、なぜ日本に帰るのか説明されなかった。
皆「彼の家族に何かあったのか?」「体調になにかあったのか?」など
私に聞いてくるのだが、私にも理由が明かされないため答えようがない。

JICAの対応を見ていると、我々には「援助している」と高慢な態度を
とってはいけないというわりに、活動先に一切の説明がない事務所の
対応はまさに「援助してやっている」側の態度のように見えてしまう。

ちなみに、JICAはボランティアに対し、情報を広める行動を制限しない。
事務所から情報を出さない事もあるが、当事者のボランティアが
話すことを上から押さえつけるような事はない。(私が知ってる限りで)
例えば「ボリビアの国・配属先機関の機密情報、ボリビアを侮蔑する情報、
ボランティアの不名誉となる情報を広める行為」は禁止されているが、
それ以外は特に何も言われない。ブログなどなら結構自由になんでも書ける。

まぁ、これはボリビアでのお話で他の事務所の対応は変わってくるかも。
これまでの印象では隠蔽というよりは「情報を出さない」というのが
私の感じるところである。なぜ情報を出さないんだ?と次長に聞くと
こう言うでしょう。

「出す必要がないからです」

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