2010年7月29日木曜日

隊員連絡所

青年海外協力隊が派遣されている主要国には隊員連絡所なるものがある。
ボリビアもボランティア派遣者数が多い部類に入るため、隊員連絡所が
用意されている。

隊員連絡所は要するにボランティア隊員の避難所である。現地での
生活に何らかの支障が生じ、現在の家に住むことが出来ない場合に利用する。

その大前提を踏まえ、新隊員が新しく住む家に移動するまでの1-2日の
間や、帰国間際の数日を過ごす事にも使われる。

基本的に連絡所の費用というのは全てJICAが払っている。
複数名のボランティアが寝泊りできるように家は7LDKとかなり広い。
15-16人が泊まれる感じである。玄関にはセキュリティガードが24時間体制で
警備をしており、安全を確保している。実際の運用費は聞いたことがないが、
かなり高額だと思う。7LDKの家はこちらで賃貸すると10万円ぐらいと思われ、
24時間の警備の人件費は5万~10万ぐらいだと思う。あと、お手伝いさんも
いるそうで、合わせると毎月20万~30万ぐらいはいるかなと思う。電気と
水道代もJICAです。

この連絡所、ボリビアでは近くに住む隊員がインターネットを利用しに来たり、
洗濯機が無い家に住んでいる人が洗濯機を使いに来たりしている。土曜日は
洗濯物を持って結構人が来るため、洗濯渋滞になったりする事も。

隊員が連絡所を利用する際は一応お金を払います。入所料2ボリビアーノ。
約30円。宿泊は10ボリビアーノ。約150円。このお金を元にトイレット
ペーパーを買ったり、キッチン道具買ったりするのだけど、あまり
使いどころが無いらしく、結構な金額がプールされている様子。

隊員連絡所、次期の会計に立候補します。
決してプール金を懐に入れようなどとは。。。

2010年7月24日土曜日

究極の一枚

ボリビアでも広告はSAMSUNが一番多い

2007年9月に仕事を辞めてから、家電から遠ざかっていた。
何かを買う金銭的な余裕が無かったので興味がわかなかったからだ。

2008年ヨーロッパを旅した。その時に驚いたのはSAMSUNGの広告の多さ。
特に東に行けば行くほどSAMSUNGの看板だらけだった。
旅の途中で出会ったベルギー人がSAMSUNGのカメラを持っていたのにも驚いた。

仕事を辞める前、私の認識では日本でのSAMSUNGの扱いは低かった。
LGと並んでパソコンのモニタで安売りしてよく売れているのが目立っている
ぐらいで、テレビなどでは日本企業との競争ではまったく歯が立っていなかった。

2009年旅から帰ってきた私にかつての同僚がSAMSUNGがすごいことに
なっていると言われニュースを調べてみると、SAMSUNGの売り上げがすごいことに。
2010年、日本の企業が束になってもSAMSUNG一社の売り上げに敵わない
なんて事に。

そして、このボリビアでも目にする看板はSAMSUNGばかり。ワールドカップ
開催期間中に町の中心地に設けられた巨大テレビの上に書かれていたのは
やはりSAMSUNGの文字。テレビを売っている店を覗くと、一応Sharpや
東芝、Panasonicも置いてあった。しかし広告となるとSAMSUNGばかり。

このまましばらくSAMSUNG攻勢がつづくのでしょうかね。

2010年7月22日木曜日

隊員1人1000万と言われるコストについて考えてみる

私を基準に考えてみました。

■ 出発3ヶ月前の事前研修。

PC隊員のための事前研修。東京で2週間。ウィークリーマンションに
泊まり、ウチダ人材開発という、コンピュータに関する研修を行っている
機関へ通う。

ウィークリーマンションの支払いはJICAが行っているので実際には
いくら払っているかわからないが、定価では1泊8000円ぐらい。
1泊5000円で契約していたとしたら7万円。

研修費、多分一人10万ぐらい。

交通費、家までの往復で4万円ぐらい。

確か日当が1500円で2万円ぐらい。

合計約23万円。


■ 出発2ヶ月前の訓練所での研修。

ごく一部の隊員を除き65日間の派遣前訓練が行われる。
訓練専用の施設を二本松と駒ヶ根に持っている。
JICA所有の物件なので宿泊費用は考慮しない。
ただ、施設運用には民間企業を利用しており、
食事、清掃、警備などを委託運用している。
そのためそれなりに費用がかかっていると思われる。

また施設運用の他に大きなパートを占めるのが
語学訓練を行ってくれる先生方への給料。
半数ほどが専属の先生で、その他が民間企業からの
派遣らしい。これらがいくらになるかは分からないが、
先生方の生活の自由度が低く、教えるスキルに
相当高いレベルを求められるため、給与は結構
高いと思う。そんな先生達が4-6人の生徒だけを
対象に授業するのだから人件費は相当なものだろう。

先生の給料を800万と仮定し、年4回、平均5人を
教えるとすると1人あたり40万となる。

施設使用料は民間企業スタッフが約15名ほど。
研修を受ける人は一回に約200人で4回。
スタッフへの平均支払いが年間600万だと仮定すると、
15人で年間9000万円。これを800で割ると11.25万円。
その他、OBのサポートスタッフが契約社員として20名ほど
雇われており新隊員の世話をしてくれる。
これに加え、光熱費や食費などで1人30万ぐらいはいくだろう。

訓練所までの交通費も全て出る。往復5万円ぐらい。

合計75万ぐらい。


■ 任国へ出発

手配は旅行会社にお任せで、ボリビアまでの旅費70万。
徳島→羽田→一泊→成田→シカゴ→マイアミ→ホテルで休憩→ラパス→サンタクルス

合計70万

■ サンタクルスでの語学研修

3週間サンタクルスに滞在し、語学訓練を行った。
この頃から現地生活費が出るが計算は後に回す。

ホテル代約6万。

■ ラパス赴任

飛行機代 1万5千円ぐらい。

■ 安全対策会議、中間報告会、帰国報告会などで必要な経費

半年に一度全ボリビア隊員が集まって安全対策会議を開きます。
また、赴任1年後に中間報告会、2年後に帰国報告会を行います。
この際、交通費と宿泊費が出ます。

もろもろを合計すると2年間で 約10万ぐらい。

■ ラパスで支給される費用月額

住居費 200ドル ボリビアで個人差あり
生活費 365ドル ボリビア一律同じ

年間合計 5780ドル
2年間で 13560ドル 約 135万

■ 積立金

毎月 9万9700円

年間 約119.5万円
2年間 約239万円

■ 出発準備金

約35万

■ 派遣前訓練中の積立金

月額約5万
2ヶ月で10万

■ 健康管理費

約 3万

■ 帰国費用

まだ分からないが来る時と同じであれば70万

■ 隊員をサポートしてくれる調整員の費用

調整員1人で10人~20人の隊員の面倒をみている。
調整員はボランティアではないので給料をもらっているはず。

隊員1人あたりにかかる費用は2年間で50万ぐらいと仮定

■ 隊員連絡所や現地活動費

国によっては隊員連絡所という隊員が使える施設がある。
ボリビアの連絡所は一軒屋。費用はJICAが出す。

現地活動費は様々な形があるが、JICAに申請して
必要なものを買ってもらったりする。私の場合、本を何冊か買ってもらった。

平均5万ぐらいか。


■ ■ ■

23万
75万
70万
6万
1.5万
10万
135万
239万
35万
10万
3万
70万
50万
5万

合計 732.5万


簡単な計算で722.5万と出た。1000万ってのもいい線行っている。
ただ、現職参加の隊員などはこちらへ派遣されている間もJICAが
給料の8割を負担している場合がある。その場合、積立金の239万は
もらえないが、500万の給料であれば2年で800万をJICAが支払う。
民間からの現職参加はそれほど多くなく、教職員が多い。
もし、現職参加へ支払う金額が相当な割合を占めていれば、
平均1000万は軽くいくかもしれない。

しかしまぁ、結構な金額が使われているね。
税金を納めてくれている方々のためにも、
がんばって活動していきたいと思います。

2010年7月21日水曜日

ラパス女子高生の制服

ボリビアの高校生は制服を着ている。

家から職場まで歩いているといくつかの学校の前を通る。
学校によって制服が違うのでどこの高校かすぐ見分けることができる。
ボリビアの高校生の制服は日本のそれとあまり変らない。
私が制服マニアではないから同じように見えているだけかも
しれないが。。。

ボリビアに来て4ヶ月、食事もおいしいし標高3600mにもなれた。
しかし、未だに慣れないことがある。それは女子高生の制服。
なんでろう、、、似合わない、、、と思う。なぜ似合わないのかは
分からない。肌の色?体形?着こなし?分からない。。。

声を大にして言いたいのは、その日本の制服みたいなのじゃなく、
ボリビア独自の制服を追求すればもっと似合うものができると
思うんだ。

誰かデザインして。。。

南米一貧しいと言われる国だが

ボリビアは南米で一番貧しい国と言われている。

JICAから支給されるボランティアの生活費を比べてみると、

365ドル ボリビア

320ドル パラグアイ
390ドル ペルー
400ドル エクアドル
505ドル コロンビア
510ドル ベネズエラ
520ドル チリ
545ドル アルゼンチン
590ドル ブラジル

2010年時点

となっている。パラグアイの方が少し低いということは
より貧しいということなのかもしれない。

ちなみに金額は現地の公務員の給料などを基準に、現地で
十分暮らせる値段設定になっている(らしい)。

私が今住んでいる場所はこの国の首都であるラパス。首都では
貧しさというのを感じにくいらしく、この国が貧困だという
事実をあまり感じる事ができない。これは他の国でも言える事
なのだろうけども、首都には何でも揃っている。

確かに、下水のインフラが弱くお尻を拭いた後の紙はゴミ箱へ
捨てる必要があるし、自家用車は持てないから人一杯のバスに
乗る必要があるし、電気代や水代が高いから洗濯機を持ってる
人はそんなにいなくて手洗いするし、ディズニーランドのような
巨大テーマパークないし、正規品を見つけるのは困難でコピー品
ばかり売ってるし、道でお金を求めてくる人たちに1日2~3人会う。

しかし、高層ビルが立ち並んでいる中を沢山の車が縦横無尽に
走り回っている。スーパーマーケットは日本と変らない感じで、
何でも売っているし、あちこちに存在する映画館では3D映画も
見ることができる。

なんというか、必要最低限の物は揃っていて、ある程度の便利さで
満足できるのであれば、これ以上何が必要なのかという感じである。

他の隊員から話を聞くと、出産のシステムに問題があって、母親と
新生児の死亡率が高いって事や、生徒があまりにも多いため生徒が
2分され、学校に行けるのは午前か午後のどちらかになっていて
十分な授業が受けられないなど、根本的な問題がある事もまた
事実である。

貧しいという定義が私の頭の中ではまだまだ確立できてこない。
日本にいるときは、テレビで見るインドのスラム街やアフリカの
飢えに苦しむ人たち、戦争のために難民になってしまった人々が
そうであろうと考えていたが、このボリビアでは何を解消すれば
貧しさがなくなるのか、まだ分からない。

ボリビアでの活動は残り1年8ヶ月。まだまだ、ボリビアについて
学ばなければいけないことが沢山ある。