2011年9月3日土曜日

隊員間で起きる事件の解決の難しさ

年間1000人以上の隊員が世界へ派遣されます。

例えば、1000人の生徒がいる学校があったとすればその中には
優秀な生徒から問題を起こす生徒まで様々いるでしょう。
これはごく自然な事だと思います。

協力隊に参加している隊員も同じで、皆がすべて他人の模範と
なるような人間ばかりではありません。中には海外にいることで
タガが外れてしまう事もあります。

色々な犯罪が考えられますが、その中でも性犯罪というのは
解決がとても難しいものです。現地人との間で発生したものであれば
現地の警察が動くのでしょうが、例えば隊員間で起きたものであれば、
JICA事務所に相談することになると思います。

しかし、私はこれまで現地人から犯罪にあったという事をJICAが
注意喚起しているのを聞いた事はあっても、隊員間での犯罪は
聞いたことがありません。この長年の活動にあって、隊員間での
犯罪が無いというのは、結構不自然な事のように感じます。

仮に性犯罪に遭ったと訴えても、日本から離れた遠い国では、
JICAが迅速に動いてくれなければ犯罪を犯した人間を訴える事が
できません。何故ならば、証拠として提出できる物が何も無いからです。
日本国内でもこの手の犯罪というのは訴えるのが難しいのに、
海外で起こった事を実証するのは、更に難しくなる。

JICAが動いて状況を把握、証拠品を押収するなどしてくれる事を
期待しますが、そもそも、JICAは警察のような機関ではないので、
話を聞くぐらいしかしてくれません。

日本に帰ってから犯罪を犯した相手を訴えるとしても、月日も経ち
証拠となる品も何も残らず、中立の立場で証言をしてくれるはずの
JICAの人間もいため、泣き寝入りする事になります。

そんな事から「やったもんがち」の世界です。

JICAでは普段から性犯罪に気をつけるように言っています。
例え信頼できる人でも2人きりにならないようにと。でも、それは
現地人との事を指している事が多く、隊員に対して気をつけろ
という事は言いません。

そういえば、安全対策会議がついこの間行われましたが、
日本からやってきた部長は性犯罪に関しては小さな声でボソボソと
何か20秒ぐらい言っただけでした。

JICAからすれば、隊員間の問題は自分らで片付けろといったところなのでしょうか。
ただ、噂では加害者、被害者共に任期短縮して返されるみたいです。

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