2011年9月9日金曜日

ボリビアにできて日本にできないこと、何を大切にするのか

ボリビアという国は、本当に政府が幼稚なところがある。1年半見てきたが、
どれほど政府の対応のマズさから問題の解決が遅れたことがあったか。
ボリビアでは政治のニュースが多く取り上げられるので(一番ニュースにしやすい)、
嫌でもそのダメな部分が目に付く。

ボリビア政府は市民に対してもの凄い力を持っている。実行力が強いのは
警察が政府の言うことを聞くから。時には政府の方針に逆らう市民に対し
武力行使することだってある(ここ1年半は無いが、過去にはあった)。

日本の政府と全く違うこの国の政府には何度も驚かされてきた。
ただ、どちらの国にも言えるのは、政府は信用が無いって事。
市民が納得する政府を創り上げるのは不可能なのかもしれない。

で、そんな政府が Día del Peatón を実施すると発表した。

通称、「歩行者の日」。

要するに車を走らせない日。救急車、プレス、警察などの必要最低限の
車を除き車やバイクが走ってはいけないのだ。ボリビア第三の都市、
コチャバンバでは長らくこのイベントを行っているそうなのだが、今回
ラパスでも同じ試みをすることになった。

どんな反発を招くやらと思いながらその日を迎えたのだが、特に大きな
混乱もなく車の存在しない世界となった。

El Diario
http://www.eldiario.net/noticias/2011/2011_09/nt110905/0_06ptd.php

Página Siete
http://www.paginasiete.bo/2011-09-05/Sociedad/Destacados/28Soc01050911.aspx

La Razón
http://www.la-razon.com/version.php?ArticleId=136939&EditionId=2643

主要道路には歩行者か自転車が溢れ、まるで映画の一シーンを見ているような
不思議な気分にさせられた。

この試みは朝9時から夕方4時まで。夕方4時からは車が復活し、
いつもと変わらぬ風景となった。

日本で同じ事。。。 は決してできないだろう。東京ではなく、例えラパスと
同じ規模の町でも、経済を最も重んじ、日曜も休む人が少ない日本では
凄まじい反発が起こるだろうし、まぁ、そもそも、そんな事を言い出す人すら
出てこないと思う。

どこかの会社がきっと、1日でもそんな日を設けた場合の経済的損失について
デカデカと発表するだろう。

ラパスに住む全市民が同じイベントを共有して楽しむ、こんな途方も無いことを
いとも簡単にやってのけるボリビアは本当はすごい国なんじゃないかと感心してしまった。

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