2011年6月9日木曜日

PC隊員の立ち位置

配属先にもよりますが、途上国でPCを使える環境下というのは、
かなり恵まれた環境だと思います。村落開発などの職種では、
多くの隊員が電気、水道など、ライフラインすら設備が整っていない
環境下へ送られます。徳島で同期のアフリカへ行った隊員も
そんな環境下で暮らしています。

パソコンがある、それはすなわち、最低限生活に必要なものが
揃った上に、より良い仕事に就いたり、仕事の可能性を広げたり
できるように存在します。なので、PC隊員のほとんどはいわゆる
ザ・協力隊のイメージではない仕事をしています。まぁ、PCに
限らず、数百種の職種が存在するわけで、JICAは幅広いエリアで
途上国をサポート出来るようにしているわけです。ボリビアだけ
かもしれませんが、最近ではより経験を多く積んでいる
シニア派遣が増えているようです。

で、PC隊員ですが、そういった恵まれた環境下で活動していると、
これでいいのだろうか?と悩む事もあります。例えば、隊員として
その国に貢献するため使える制度が幾つかあり、超目玉は
草の根無償資金協力で、通れば1000万までの援助を受けられる
のですが、PC関連の申請をするには、色々と問題があり使えません。
その他にもある制度を使おうと考えるのですが、通りそうなものは
ほとんどありません。

ほとんどのPC隊員は活動先で授業を受け持ったり、ネットワークの
管理をしたり、プログラムを開発したり、現地職員となんら
変わりのない仕事をして2年間を終えます。PCに関する知識を
持っている人が既に存在していれば、ヘタをすると本当に何も
することがないなんてこともあり得るんですよね。

で、物は考えようで、PC隊員というのはかなりの便利屋になる
ポテンシャルがあります。PC隊員以外の他の隊員の活動の中にも
パソコンが使われる機会は多く存在し、これらのサポートに回る事で、
間接的に隊員としての活動を行うことができます。JICAには
なんにも評価されない部分であり、報告書などに記述する事も
できませんが、純粋にボランティアとして行動する事は、
青年海外協力隊に応募したような人間にとって、
ある種の安心感を得ることができる行動なのです。

ちなみに、私の職場は国立統計院といいボリビアの国の機関の1つです。
日本以外(スイスやドイツなど)からも、援助が盛んにあるようで、
備えられている機器は高価でしっかりしたものが多いです。
私の活動はネットワークに関する利便性の向上がメインなのですが、
実際ほとんど手を入れる必要は無く、1職員として働いている感じです。
特に最近はメインでやっていたVPN構築も終わったので、ごちゃごちゃに
絡まったサーバルームの配線の整備をしています。

こういった日々の作業はそれほど急ぐ作業でもなく、時間もたっぷり
与えられます。そこでたっぷり空いている時間を使って、他の隊員の
活動に目を向け、話を聞いたりして、何か手伝える事が無いか考えます。

こういった事がPC隊員として活動の落とし所なのかなと
感じるようになりました。

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