2010年6月17日木曜日

コピー天国、ラパス ボリビア

私のラパスでのもっぱらの娯楽はDVD鑑賞。スペイン語は世界で4億人
程度の人が話している言語で、世界人口からすれば少ない感じがするが、
20ヶ国で公用語として使われているし、アメリカ南部で第二言語として
話す人が増えている。そのため、経済圏が広く、多くの映画やドラマが
スペイン語へ翻訳されている。ボリビアではその恩恵を受けることが出来る。

ラパスではDVDを専門で売っているお店の他に、酒屋や飲食店のついでに
売っている所も多い。また、道端で商品を広げて売っているところもよく見る。
ラパスで平均的なDVDの値段は5ボリビアーノ。日本円にすると約80円。
印刷コピーしたDVDの表紙を付けたDVDケースに入っている。中をあけると
DVD-Rと書いてある。DVDの表面は印刷されていないどころか、タイトル
すら書かれていないので、そのまま放置すると何のDVDかわからなくなる。
お分かりの通り、まじコピー品です。本当にそのままコピー品。本物を
カモフラージュしようなんて毛頭ないコピー品。なんとも言えません。
ケースなんか要らないって人にはビニールに入れたDVDも売ってます。
相場は3枚で10ボリビアーノ。約160円ですね。

地元の人に本物のDVDはどこに売ってるのかと聞いてみても知らない。
本物が無い?そんなばかな。と思って、町を探してみたけど見つからない。
どうやらラパスには本物DVDは売ってないようだ。。。 Amazonアメリカ
からなら取り寄せられるけどね。。。

で、コピー品はDVDだけではないのです。服や時計などありきたりな物は
沢山コピーがあるけれども、私が最も驚いた、いや、予想していなかった
コピー品が「本」。こちらに来て辞書を買った時、定価の半値ながら
印刷のクオリティが悪く、こんなもんかなと思っていたら、語学学校の
先生が「コピー品だね」と教えてくれた。本屋に戻ってよく見ると
置いてある本の全てがコピー品。他の本屋に行ってもまた全てが
コピー品。印刷の感じからして、オリジナルの本をフォトコピーして
それを増刷しているようで、クオリティが落ちているのがよくわかる。
でも確かにこれなら印刷代だけだから安くなる。ちなみに探してみると
コピー品じゃない本を売っている店はあった。でも同じ内容のものが
1/2以下の値段で手に入るとしたら人間はどちらを取るか。。。

しかし、私に「本もコピー品がある」という発想が無かったのはなぜだろう。
日本では見たことが無いからか。

そうそう、ソフトウェアのコピー品も沢山ある。特にゲームはアメリカ産の
人気ゲームがずらり。日本のものも海外に出ているものをいくつか
見かけた。全体的にはカプコンが多いかな。バイオハザード、
デビルメイクライ、ロストプラネット、メタルギアソリッド2、サイレントヒル、
ウィニングイレブンシリーズ、FF7などなど。今あげた例はPC向けだが
WiiやPS2向けのゲームもずらりと揃っている。相場はPCゲームが
1枚10ボリビアーノ。WiiやPS2が15ボリビアーノ。注目したいのは
1ゲームあたりの値段ではなく1ディスクいくらという売り方をしている事。
売っている側からするとコーラを売るのもDVDを売るのも変らず、
中身の価値に関わらず全て値段が一緒となる。

ゲームの他には有名どころのソフトが沢山並んでいる。WindowsのOS、
LinuxのOS、Visual Studio6.0、.Net、Office、Photoshop、
Adobe Acrobat、Premierなど。フリーソフトの詰め合わせも多い。
映像編集ソフト、音楽編集ソフトなどは特に人気のようで種類も多い。
開発向け、ビジネス向けソフトの他には学習ソフトも多く存在し、
学校で習うような算数、物理、化学のコースのソフトから、
Photoshopの使い方を教えるソフトまで色々ある。これらの
ソフトの値段は1枚10ボリビアーノ。昼飯の値段と一緒。

ただ、インターネットが普及して、高速回線が普通になってきたら今のこの
コピー社会はまた変化を見せるだろうな。

0 件のコメント:

コメントを投稿