安全対策連絡協議会というものがあります。年に2回。
80カ国、全ての国で共通なのかはわかりません。
この協議会はボランティア、調整員、専門家など、JICAに関連して
やってきている全ての人が出席を義務付けられています。
国土の広いボリビアでは、隊員同士が集う絶好の機会であり、
同時に分科会や隊員総会なども行われます。
協議会は、主に犯罪について取り扱われるため、とても緊張感のある
雰囲気の中で進められます。
ボリビアでは毎年何人かが犯罪被害に遭います。そのため、いつも
実例を持って注意喚起が行われます。ボリビアで多いのは窃盗被害。
お金以外の目的で行われる犯罪はあまり多くありません。
通常ならば、JICA事務所が用意したプログラムを3時間ほどかけて行い、
参加者は話を聞いて終わりなのですが、今回ボリビア全土で噂となっていた
今年はじめに起きた事件について、見解を聞いてみました。
事前に質問する内容を伝えていたので、答えは用意していただいていたみたいで、
「規定に沿った対応をしており、改正する必要は全く無く、
同じような事件が起こったとしても、同様の対応をする」との事でした。
途中に、「犯罪があった、という事を誰が決めるんですかね?」という
所長の言葉には少し落胆させられました。これは、加害者と被害者の言い分が
異なる場合に、その真実を求めるのは難しく、被害者だけの言葉を聴いて、
処分を行うわけには行かない、という事なのだと思います。
ただ、これは同時に、JICA内だけで問題を話し合った場合、
「加害者が否認すれば、犯罪は無かった事、またはグレーのまま終わり、
それ以上は何もしませんよ」と同義になるからです。
そして、白か黒かはっきりさせるには、地元の警察を呼び、地元で裁判を
行う必要があるという事になります。そうすれば、「犯罪があった」かどうか
決めてくれる人がいるでしょうから。
将来、調整員に応募する事も考えているのですが、本来の隊員に対する
活動のサポートよりも、倫理に関する問題の対応が一番難しいのかもしれません。
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