2011年7月28日木曜日

日本に遊びに来てよ、とは一度も言えない

ボリビアに来て1年4ヶ月、大小様々な交友関係を築いてきた。
それらの人たちと話す中で、これまで一度も使ったことがない言葉がある。

「日本に遊びにきてよ」

ヨーロッパを旅行している時は、出会う人全てにこの言葉を使ってきた。
ボリビアで使ったのは、やはり外国からの旅行者に対してのみ。

時々質問されるのは、日本まで行くのにいくらかかるのか、ということ。
アジアは果てしなく遠く、旅行する事すら考えたことがない人が多い。
日本への旅行は非現実的な事。だから、たまたま日本人がいると、
そういうことを聞いてみるのである。

日本へのチケット、サイトを検索すると$1400-$2000という数値が出てくる。
ボリビア人の平均収入は都市部で$200と言われる。また、ボリビア人の
4人に1人が1日1ドル以下で暮らしている
と新聞にあった。

多く貯蓄できたとして月$100。旅費を貯めるのに1年から2年の計算になる。
更に日本での出費を考えると倍は必要だろうから、2年から4年になる。
それだけの貯蓄をほんの1-2週間で使ってしまうのは非現実的。

$1400-$2000といえば日本人にとっては月収入。年収400万の人であれば
半月分の収入ぐらいだ。大金であることに変わりはないが、感覚はまるで違う。

例え、すごく仲のいい大親友ができたとしても、ほとんどの場合は
2度と会うことが無い。相手はボリビアから出られないのが普通なので、
自分がまたボリビアまでその人たちに会いに来るかどうかしかない。
それが先進国と途上国に住む人間の現実。

だから「日本に遊びに来てよ」とは一度も言えない。

2 件のコメント:

  1. RSSリーダに登録して、いつも見させてもらってます。興味深いですね。日本とのギャップがすごいですね

    返信削除
  2. wofyさん

    コメントありがとうございます。はじめまして。
    はい、一緒に過ごしている時はとても楽しいんですが、
    ギャップにかなり考えさせられます。

    wofyさんが行かれる事になるチュニジアは
    (想像ですが)ヨーロッパに近い分、ボリビアよりも
    貧富の差が激しいのではないかと思います。

    そのギャップを見るのはかなり辛く感じるかもしれません。

    返信削除