2011年7月29日金曜日

予算を下げて、質を上げろ!これからの協力隊事業(2)

「我が国海外ボランティア事業のあり方(案)」に寄せられた主なご意見概より
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/seinen/pdfs/volunteer_iken_g.pdf

予算を下げて、質を上げろ!これからの協力隊事業(1)の続き

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2.ボランティア事業の理

(1)政策目

●日本の国家としての国際的地位を高めるため、事業の理念として、人的協力による世界平
和への積極的貢献を明確化すべき。案に示されたように、グローバルな人材育成など、ポジ
ティブな貢献の方向性が求められている。また、個人バラバラの「参加型」ゆえに、それぞれの
貢献が日本という国家の輪郭を取りづらいため、もっと日本の貢献の形が見えるようにしていく
べき。
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世界平和への積極的貢献ってどうやって明確化するのでしょうね。協力隊の隊員は原爆展を
けっこう世界各国でやっているようですが、そのようなことなのでしょうか。そういえば、
反アメリカの国では、原爆展は反アメリカに映る事もありうるという理由で、
展示をする際はJICAの名前を出すなと言われることもあるとか。

個人バラバラの「参加型」の変更は難しいかなと思います。青年海外協力隊という枠組みのままではね。
日本の貢献が見えるようにとなると、一つの分野に集中的に力を入れる必要があると感じます。

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(2)ボランティア事業の今日的意義

●協力隊の存在意義に関して、国民レベルの議論を行うことが重要。その原動力は当事者で
ある隊員自身であり、彼らが広く国民に発信していくことが必要。

●自国への還元は大切だが、人材育成はボランティア事業の副次的な効果であり、本質では
ないのではないか。

●具体的な成果があってこその友好親善・相互理解であり、グローバル人材育成の前提であ
る。「仲良しグループ」と「信頼関係」は別物であることを認識すべき。

●長年実施されてきたボランティア事業の今日的な意義が、途上国の発展ではなく、参加者の
人材育成が強調されている点に違和感を感じる。新政策では将来にわたってボランティアがど
のように国際社会に貢献していくかを提示すべき。

●ボランティア事業の国際人育成機能が果たす役割は非常に大きく、この点を国家の役割と
して明確化すべき。NGO事業にも即戦力人材を提供でき、効率的である。

●日本の経済大国たる地位にかげりが見られる現在、ボランティアを含む人的貢献こそが日
本のファンを増やす方策である。派遣先で「ニーハオ」と声をかけられることも少なくない昨今、
フェース・ツー・フェースの活動で、日本のプレゼンスを意識した活動をする必要がある。

●国際社会における我が国の立場は変化しているのに、それに対する対応に言及していな
い。

●グローバルな人材を育成するのであれば、これまでのやり方にこだわらず、多様な参加方
法を模索すべき。大学と連携したスタディツアーや、インターン形式、専門性の高いシニアボラ
ンティアのサポートなどを取り入れてはどうか。

●「ボランティア」という言葉は日本に根付いていない。震災で確認された、日本人古来からの
感覚である「お互いさま」にボランティアを近づけてて行くことも、JICAやボランティア参加者の
役割だと思う。
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どういったプロセスを経て隊員ブログ「ワールドレポーター」の隊員を決めているのかは
知りませんが、時に協力隊に疑問を持つような事を書く私には登録しないかとの連絡はありません。
JICAにはブログ申請しているので、ブログは常にチェックされているはずです。

ワールドレポーターとして、時には黒い部分も書くような人も含めないと、
少なくとも協力隊の活動を正直に国民に発信していっているとは言えないですよね。

人材育成、、、 難しい話ですが、元々素質がある人はその素質を存分に発揮している
ように思いますが、現地に派遣されてたくましく育ったという印象はあまりないですね。
現地事務所は基本的に何も問題が無ければ隊員を放置するので、隊員が自分で自分を
成長させるような方向に持って行かないと、隊員は育ちません。
でも、そんな風にして自分で自分を育てる人というのは、協力隊に参加しなくても
育つのではないかと思います。

ボランティアのあり方、国際協力のあり方、これらはもっともっとよく考える必要がありそうです。

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