2011年9月26日月曜日

うれしい知らせ、日本大使館職員の「怠慢」と「頑張り」

私は当人ではないので、半フィクションとしてお楽しみください。

青年海外協力隊員の活動は隊員各個人の想いにより、様々な方向性を持ちます。
活動自体、良く言えば非常に自由で、悪く言えば何もすることが無い事が多いです。
その活動の中で、多くの隊員が利用しようと試みるのが「草の根無償資金協力」と
いうものです。

草の根・人間の安全保障無償資金協力

外務省管轄の資金援助の仕組みで、協力隊員無しでも申し込めますが、
協力隊員が自分の活動先にこの制度を利用して施設を建築したり、機械を導入
しようとします。そして、毎年この制度を通してたくさんの資金援助がなされています。

揃える書類は様々で、準備にはかなり時間を要します。書類不備などもチェック
する必要があり、そういった側面からも協力隊員がサポートすると審査に通り
やすくなります。

さて、この草の根無償資金協力を申請する先は、各国にある日本大使館です。
ここで審査され、必要とされれば最大1000万の資金が提供されるのです。
協力隊員は申し込みの際は何度か大使館の担当者に教えを乞う事になります。

ストーリー
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ある△△隊員がこの制度を利用するため申し込みの準備を始めました。
この時、草の根無償資金協力の大使館担当者は××さんで何度か打ち合わせをすることになります。

△△隊員は活動先の同僚に必要な書類について告げ、それらを用意するよう頼みます。
提出してもらった書類に足りないもの、不要なものがあれば逐次チェックし整理していきます。
3ヶ月後、図面や見積もりなど、様々なものを揃えると200-300ページの資料が出来上がりました。

納得がいく資料を持って、大使館の××さんへ資料を提出すると意外な点を指摘されます。

「あなたの活動先では申請した物をメンテナンスしていく資金を確実に確保できる保証がありません」
「申請元があなたの施設では申し込みできません。」
「もっと大きな団体から申し込むようにしてください。」

要は、お金の無い施設に行う草の根無償資金協力なのに、お金が回る施設にしかお金が入れられない、ということです。
△△隊員は納得がいかないながらも、この件を代わりに受け持ってくれる先を探しました。
そして、県が親元になってくれる事になり、再び大使館の××さんへ申請をしにいきました。すると、、、

「県は5年前に申請した同制度の事業が完了しておらず、同時に2つの申請はできません。」
との答えが。

草の根無償資金協力は通常1年で事業を終える必要があり、5年も放置されているのは
どこかに何かマズイことがあることになります。

××さんは続けて言います。
「あなたの申請を通したかったら、県と協議して、以前のものを終わらせるよう働きかけてください」

△△は
「それは大使館の仕事なのではないですか?」
「そもそもおかしく無いですか?資金提供後ちゃんと事業をチェックしていないのですか?」
などと詰め寄ると、

××さんは
「別にこちらは、草の根無償資金協力を申請してくれなくてもいいんですよ」
と開き直ってしまいました。

交渉は決裂し、この申請は御蔵入となり、陽の目を見ることがなくなります。。。

と思った2ヶ月後、、、

日本大使館の××さんが任期を終え帰国、代わりに○○さんがやって来ました。
この○○さんから突然電話がかかってきて、

「草の根無償資金協力の申請の資料を見ましたが、もう申請なされないのですか?」

△△隊員は驚き、一通りの事情を説明すると、提出している資料は申し分なく、
もう一度審査してもらえる事になります。

その2ヶ月後、以前に作成していた申請資料は草の根無償資金協力の審査をパスし、
活動先は資金提供を受けられる事になります。しかも、最初に申請した通り、
申請元は県ではなく、この隊員の活動先で問題ありませんでした。

いったい××職員は何をもってダメだしをしていたのかわかりませんが、○○職員に交代し、
○○職員がとても頑張ってくれたおかげで、嬉しい局面を迎える事ができました。
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草の根無償資金協力は外務省管轄であり、協力隊員がいくらがんばろうとも、
提供を受けられるかどうかは、大使館担当職員の力でどのようにでも変わります。
今回、非常に有能で親身になってくれる職員の方が担当になってくれたことは、
この国のプラスになるのではないかと思います。

2 件のコメント:

  1. 私は、申請する側のほうが「無知」「無恥」であると思います。
    それは1月6日に開催された青年海外協力隊の中間報告。
    この申請をした人は、参加者に一方的に非難されていました。
    私は明らかに「税金の無駄遣い」と思います。
    この「税金の無駄遣い」に加担したあなたは、どのようにお考えですか??

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  2. 中間報告で一方的に非難していたのは21/3の年配の方ただ一人でした。なんだか個人的な感情が入っているようで、ちょっとお門違い的に感じました。

    私が草の根無償資金協力に加担したとかかれていますが、どのようにでしょうか?加担できていたら嬉しい限りではありますが。

    例えば、もし学校に配属されていれば、明らかにPCが足りないと1日でわかる事もあります。そこに草の根が使えるのであれば、申請する事を考えるでしょう。

    誰かが「税金の無駄遣い」と考えるように、そう考えない人もいます。明らかに無駄遣いと言い切るにはそれなりの根拠が必要だと思いますよ。自分の経験や友達とだけで語れるものではないと思います。例えば、大使館に「あれは確かに無駄でした」とでも言わせれば、私もそうなんだなと認めるでしょう。

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