2011年8月6日土曜日

ラパスとエルアルト、近くにある異世界

ラパスは世界で一番高い首都(3600m)として既にご存知の方も多いと思います。
このラパス、年々人口が増加しており、入り切れない人たちが住む場所として
ラパスの崖を登った平地の町エルアルトが年々広がっています。現在までのところ、
エルアルトとラパスの人口比はほぼ同じぐらいだそうです。

Googleマップ(ラパスとエルアルト)
http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&ll=-16.506706,-68.176346&spn=0.10764,0.181789&t=h&z=13&brcurrent=3,0x60f4269c63f22175:0x9dcf3fdf1f8d08a,1

Google Earth
http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&ll=-16.50763,-68.148145&spn=0.05382,0.090895&t=f&brcurrent=3,0x60f4269c63f22175:0x9dcf3fdf1f8d08a,1&z=14&ecpose=-16.51388532,-68.08434457,10714.1,-84.17,44.892,0

ラパスの中心からエルアルトの入り口 CEJA までは20分~30分の所要時間。
たくさんの人がこの道を往復して仕事に通っています。

私の所属している踊りのチームの人たちも、どこに住んでいるのか聞いてみると
半分はエルアルトに住んでいるとの声が返ってきます。

エルアルトに住むのと、ラパスのエルアルトとは違う方向の外れに住むのと
どちらが安いかと一度聞いてみたことがありますが、相手は笑いながら、
エルアルトは casi nada (ほとんどタダ)だよと言われました。

エルアルトという土地はラパス隊員にとってはほぼ未知の世界です。
空港と有名なフェリアに行くことはあっても、それ以外の場所に用事があって
行くことはまずありません。また、JICAから危険区域に指定されているので、
住むこともできないですし、日が暮れてからの滞在は禁止されています。

ラパスでは特に制限を設けられる事はありませんが、連絡所の出入りは
夜12時までと決められています。以前はルールが無かった事を考えると、
ラパスの治安はエルアルトのそれとは比べものにならないほど良いのでは
ないかと思います。

職場で誰かが、猿を食べるのはどこか、という話をし始めました。
日本では食べないが、中国の一部では猿の脳を食べるらしい、と答え、
そういえばエルアルトでは羊の脳が食べられるよね?と聞いてみると、
誰かが「エルアルトでは何でも食べるよ」と笑いながら言ってました。
軽い冗談ですが、若干の差別発言にも取れる言い方でした。

ちなみにラパスでも何でも食べられます。インド料理、イタリア料理、日本料理、
アルゼンチン料理、などなど、様々な飲食店が存在します。

ついこの間エルアルトに初めてのフードコートができたと新聞に出ていました。
エルアルトにはたくさんの青空食堂があり、20-30ボリもするフードコートが
流行るとは思われなかったのです。しかし、人口増加に伴って、境界に
貧困層ではない層が住み始め、それなりに採算が合うと判断したのでしょう。
ファーストフードが長らく入らなかったこの地で成功すれば、この先もっと
増えてくるかもしれません。

エルアルトは私にとっては、レンガ造りの家が果てしなく広がっている場所
というだけです。オルロ、コチャバンバ、チチカカ湖など遠出をする際に必ず
このエルアルトを通るので、車窓からその景色を眺めます。

たった30分の距離、でもラパスとエルアルトのどちらに住むのかの選択は
とても遠い距離なのです。

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