2010年8月2日月曜日

野良犬に対する見方が変った

近年、日本では野良犬を見ることが少なくなった。

それは当然で、野良犬がうろうろとしていれば、保健所に電話する
だけで捕まえに来てくれる。近年では減っているそうだが、それでも
10万匹より遥かに多い数が処分されているそうだ。

あまり野良犬と触れ合う機会が無くなったからたまに出くわすと怖く感じて
なるべく避けて近づかないようになった。そう、野良犬は噛むかもしれない
という怖い存在であるから。大人になってから実際に噛まれた事は無いのだが、
少しでも吠えられると怖くて逃げ出したくなる。

だが、ボリビアに来てその見方が変った。ここには野良犬が沢山いる。
ほとんどが元飼い犬だったようで、時々服を着たままの野良犬も
見かける。これらの犬は近くを通ってもこちらに何も興味を示さない。
すごく自然なのである。人間も犬に対して何も行動を起こさない。
「あっち行け」的な行動を取ったり、棒っきれを持って追い払ったり
しそうなものだが、野良犬がいてもそれが自然であるかのように、
何もしない。

日本では犬が苦手って人をよく聞くが、ボリビアにはそんな人が
いないのだろうか。もしいたら、落ち着いて道を歩くことすら
できなさそうだ。

こんな中で暮らしているから、今は野良犬が怖くない。近くを
通ってもビクつかなくなった。それよりも、元々犬好きなので、
撫でたくなる衝動に駆られるが、堪えている。JICAから犬に
噛まれたら狂犬病にかかる可能性があると聞いている事以上に、
野良犬をかわいがっているボリビア人を見たことがないから。
撫でてたら変人に見えるんじゃないかと思う。

ちなみに、飼い犬は日本と変らずかわいがられている。公園に
行くと数多くの飼い犬が放たれていて、他の犬とじゃれあっている
光景を見る。日本だったら飼い犬の責任がどうこうという問題が
あって、放せる公園は少ないが、こちらはどこでもOK。
歩道でもリーシュ無しであるいているのが半数ぐらいいる。

そういえば、道路で引かれた犬もまだ見たことが無い。これだけの
野良犬がいるのに見ないのは、引かれた後の処理が早いか、
引かれないか。多分、野良犬をやっているとどこが危険で
どこが安全か分かっているのだろう。野良は歩道をほとんど
歩いているし、車が通る道路には突然飛び出したりする事も
見たことがない。

ここでは、犬の元々の性質が感じ取れているような気がする。
日本は犬にとってもストレスな社会なんだろう。こちらに来て
これほど野良犬が何もしない動物だと感じるとは思わなかった。

日本は先進国、ボリビアは後進国。でも人間のエゴはどちらも
変らないんだなと、捨て犬を見て思うのでした。

2 件のコメント:

  1. こっちも野良犬多いよ。
    でも日本みたいに犬を触りまくるとダニやノミをうつされるから注意。
    実際うちで飼ってる犬3匹と戯れてたらダニに噛まれたよ・・・。

    返信削除
  2. 犬と戯れるワルター。。。
    本当に一緒に走ってそう(笑

    いいなー、3匹も飼ってるんか。
    引越し先に犬のいるとこ探してみたけど
    見つからなかった。残念。

    返信削除