2010年8月24日火曜日

協力隊隊員がラパスで家を探すと

8月21日にホームステイを出て、新しく家に引っ越しました。長かったような、
短かったような、家探しについてお伝えします。

元のホームステイを出て家を探そうと思ったのは、ホームステイでありながら、
あまりホストファミリーとの会話が無かったから。50代の母親と30歳ぐらいの
息子の2人暮らしで、余っている部屋をアメリカからの短期留学生に貸して
いる。時には私以外に3人の留学生が一緒に暮らしていた。彼らは
約1ヶ月ぐらいしか滞在しないため、滞在期間中のほとんどを旅行に
充てており、月に2-3回しか顔を合わさない事もあった。息子は部屋に
ほとんど篭りっきりで、母親は私が家にいる時間はどこかに出かけている
事が多かった。正直、ホームステイという商売の中で暮らしているような
気分だったので、それなら一人暮らしをしようと思ったわけだ。

家を探すには少しスペイン語でコミュニケーションができなければならない。
そのため、ホームステイ初日から4ヶ月後に家を出る事を目標にした。

3ヶ月が経つ少し前から物件を見る事に決めた。ボリビアで家を
探すには人伝えが一番いいのだが、他には新聞に出ている広告を
見て探すというのが一般的だ。毎日広告が出るが、特に日曜日に
沢山の広告が出る。私が主に利用した新聞は EL DIARIO と
LA LAZÒN で、前者は一般大衆向け、後者はピンキリで物件が
載っていた。

不動産の物件はだいたい、「家、マンション、部屋貸し」に分かれている。
私は主にマンションを中心に、部屋貸しについてもいい物があるか探した。

価格帯は家が500ドルぐらいからで、上は2000ドルぐらいまではあった。
マンションは150ドルぐらいから、1000ドルぐらいまで。部屋貸しは50ドル
ぐらいから300ドルぐらいまで。

住む家を決める際は自分一人で決められない。JICAボランティアで
ある以上、JICAからの許可が必要だからである。チェックされる項目は
主にセキュリティに関してで、少しでも不安があると、改善するように
大家に通達するので、そんな時はだいたい断られ、他の人に貸されてしまう。
ラパスには沢山の人が住んでおり、常々新しい家を探している人がいるので、
いい物件は直ぐに誰かが持っていってしまう。

実際、物件を探し始めてから毎週末、物件を見て回ったのだが、月曜か
火曜に調整員に来てもらい、事務所の許可を降りるのを待っていると、
いざ契約をしたいと申し出たときにはもう物件は他人に貸していた
という事が何度もあった。何件も物件を見ているうちに、これはもう
ある程度決め打ちで探さないと借りるのが難しいと感じたので、
高層マンションでポルテロ(警備員)がいる所に絞って探す事にした。
高層マンションであれば、窓から泥棒に入る事ができないため、
入り口が重要になってくる。その入り口に24時間ポルテロがいれば、
セキュリティとしては万全になってくる。ちなみにこちらでは東京で
よく見るようなオートのセキュリティシステムは見た事がない。

なかなか契約に至らず、今住んでる家の退去日が迫ってくると
かなり焦ってきていた。そんな折、残り1週間という時に、いい物件が
出てきた。この日は火曜日だったので、ライバルが少ないと踏んで、
ここぞとばかりに物件を見に行く前に、調整員を確保し、昼に
自分で確認した後、問題ないと思ったので午後に未に来て
もらった。この時、1年半100%住むと伝えて、ぜひ自分に貸して
欲しいと誠心誠意お願いした。そのおかげか、契約書が確定
するまで1週間かかったが、他の人に持って行かれる事なく、
借りることができた。

家賃は230ドルで、家具をベッド、テーブル、コンロなど最低限必要な
物を残してくれた。冷蔵庫と洗濯機は無いがこちらではそれが無くても
普通で、私もこの先買わないかもしれない。間取りは1DKでそれに
加えて大きなクローゼットがある。ホームステイから移ったからとても
広く感じる。

この物件の一番の売りは景色がいい事。目の前にエルナンドシエス
競技場が見え、その先にはエルアルトに続く崖に家の群集が見える。
盆地に人口が密集しているラパスならではの景色を毎日見る事が
できるのはとても幸せである。

なかなか契約を結ぶ事ができなかったが、最後の最後にこんなに
すばらしい物件に住む事ができてよかった。本当に。

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